2011年10月05日

『あゝ結婚』

B00005L9DQああ結婚 [DVD]
東北新社 2001-06-28

by G-Tools

 製作年:1964年
 製作国:イタリア
 原題:Marriage Italian Style
 時間:102分
 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
 ナポリのスラム街で生まれ育ち、戦時中は娼婦をしていたフィルメーナ(ソフィア・ローレン)はドメニコ(マルチェロ・マストロヤンニ)と知り合い、やがて内縁の関係に。しかしドメニコはどうしても結婚だけは承知しようとしなかった。やがて20年の歳月が経ち、フィルメーナが急病で倒れたと知らされたドメニコは…。

 金持ちのプレイボーイを愛し、長年都合よく付き合わされてきた娼婦上がりの女性が一計を案じて結婚を迫るも……という人情コメディー。
 この中でソフィア・ローレンは17歳から40歳過ぎまでを演じているんだけれど、どの年代も美しい。美しいだけの女優は数多いるけれど、加齢や嫉妬や絶望の醜さを同時に演じられる女優は少ない。ソフィア・ローレンはワンショットの表情でこちらを釘付けにする人だと思う。また、20年以上に渡って尽くしてきた女をあっさりと捨てて、悪気もなく当然のように若い女と結婚しようとする男をこんなにも嫌味なく演じられるのも、マストロヤンニだけだと思う。
 このタイトル『あゝ結婚』に続く言葉はなんだろう。「ああ結婚って難しい」なのか「ああ結婚って素晴らしい」なのか。作中、ソフィア・ローレン演じるフィルメーナは、男に裏切られても、メイド扱いされても、母親の介護を押し付けられても、捨てられそうになっても、涙なんて見せない。それを詰る男に「泣くのは、幸せを失う時にすること。幸せと縁がない私が泣くわけがない」と彼女は言う。その言葉がラストシーンで見事に効いて、涙を流して「泣くっていいわね」と言うフィルメーナの姿がとても心に残った。これはオススメの一本です。
posted by たかとう at 20:16| Comment(0) | クラシック映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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